星に、願いを tranquilo,la
votos そういえば今日は七夕だ 早いものでもう七月が七日も過ぎようとしている 「ねー恋次。今日って七夕だね」 ふと、隣で書類と睨めっこしている恋次に問いかけてみた 「あー?・・・あーそういやァなんかんなもんあったな」 恋次は眉を軽くしかめて記憶を思い出そうとするかのように 遠くをみやる 「去年は短冊にお願い事したな〜・・」 は緩く微笑んで書き終わった書類をとん、と机に置いた 「短冊ってあの細長げぇ紙に願い事書くっていうやつか」 「そうそう。それで笹に飾るんだよ」 そう言うとは椅子から立ち上がって 窓際に歩み寄る 「今年は願い事書かねぇのか?」 恋次は椅子から半身振り返るようにしてを見て言った 「ん〜・・・今年はいいの」 窓から見る景色は穏やかな空色をしていて まだまだ日は高い 「なんでだよ」 「なんでって・・・得に願い事がないからかな・・」 はどこまでも青く広がる空を目に写しながら呟いた 「そりゃあ願い事なんて一回言い出したらきりがないけど」 それからふふっと笑って恋次の方を向く 「恋次は?何かお願い事しないの?」 「俺?・・ねぇよ」 恋次は小さな沈黙の後そう呟くように言って 「星なんて不確かなもんに願うより俺は自分の手で願いは叶えたいからな」 ぐーんとのびをしながらそう言った あたしはこんな恋次の強さに憧れる 昔のあたしは星に願い事を唱えることしかできなかった 叶う保障なんてどこにもないけれど 何もしないよりは、って自分では行動に移せないくらい臆病なのに ね、でもね 不確かでもなんでもあたしは織姫と彦星に感謝してるよ 星に願ったから叶ったのかはわからない だけどあなたはあたしの隣にいてくれるから 「あたしも恋次みたいに自分の願いは自分で叶えられるようになりたいな・・」 綺麗な赤い髪をもつ彼の後ろ姿にそっと囁くように 口にだしたら少しでも出来そうな気がして 「お前の願い事って何だよ」 椅子から立ち上がった恋次はの傍まできて言った ふたり窓を背に並んで 「俺に出来る事だったら叶えてやっから・・よ」 小さく照れたような恋次の声が耳を掠めた あたしはちらりと隣の恋次を見上げる 髪をがしがしと掻きながらあさってのほうを向く彼の顔は 一見怒ったようにも見えるけど それは彼の照れ隠しなんだと、あたしにはわかるの 「ありがとう。・・あたしの願い事は・・去年と一緒だよ」 優しい気持ちで緩む頬をそっと俯かせて 今空は、何色をしているんだろう 「・・去年願った事は叶ったのか?」 「うん・・」 そう言っては隣の恋次を見上げて柔らかく微笑んだ 恋次がいるだけでこんなにも優しく笑えるの 「でも、今年も願うんだな?」 「うん。できればずっと」 ずっと、恋次の隣にいられますように 願わくは、あなたも同じだといいな そっと恋次の手がの手を包んだ がっしりした恋次の手は暖かくて力強い 手を繋いだだけで心から身体から 暖かいなにかが零れてしまいそうになる 「・・・願い事は・・?」 優しくあたしを見つめる彼の瞳を焼き付けるようにじっと見て 去年と同じ願い事を 今年はあなたに。 「ずっと恋次の隣にいられますように」 そうそっと呟いたら 唇がゆっくりと重なった 星に願いを託さずともあたしにはあなたがいる 欲しい言葉も、気持ちも、温度もすべて。 あなたが叶えてくれるから 「ばっか・・もう泣き止めって・・」 知らずのうちに涙が頬を流れていた 彼は苦笑しながらも優しくあたしの涙を指で拭って ポンポン、と柔らかく頭を撫でる 「うんっ・・・」 その感触が恋しくて。 頷きながらまた優しい涙が頬を伝った 織姫さん、彦星さん、ごめんなさい この涙でふたりが会えなくなってしまうのは嫌だけど もうちょっとだけ、待っていてください 「ったく・・ほんとに泣き虫だな・・」 恋次はそう言って照れくさそうに頭をかいた 「・・・・」 そして、そっと腕を広げる 彼の腕があたしを あやすようにぎゅっと、抱きしめてくれるまで 花鈴様に捧げます、恋次夢でございます! えっとまずあの、大変お待たせ頂いたあげくリク内容の「ほのぼの」でなくて申しわけありません!!(ガタガタ しかも季節にのっとって七夕夢とかしてるし。。 もうもう返品とか可能です!!いつでも受け付けてます(弱気。。 これからもこんなサイトを見捨てないでやって下さい!! (070707 如月亜夜) |